診療案内(消化器科・内科・外科)

感冒や発熱、頭痛など日常よくみられる疾患をはじめ、逆流性食道炎、胃潰瘍、胃癌などの
消化器系の疾患や、擦り傷、切り傷や火傷から、打撲、捻挫等のスポーツによる外傷など小外科全般の処置、治療まで幅広く診察致します。当クリニックを受診され、さらに専門科目による精査が必要な場合は、疾患にあわせて適切な医療機関へご紹介させて頂きます。また、どこの科を受診していいか分からないようなときも気軽にご相談ください。

発熱・かぜ

風邪は通常「急性上気道炎」と呼ばれるもので、その多くはウイルス感染が原因です。 体内にウイルスが侵入した際に、ウイルスや細菌の増殖を抑えるために体温を上げます。 これが風邪に罹患した際の発熱のメカニズムになり、発熱を無理に抑えるのが良いわけではありません。 また風邪症状は重大な重大疾病の初期症状として現れる事があり、現状の体の状態をクリニックで 確認するということは非常に重要です。

腹痛・下痢・嘔吐

下痢や嘔吐はよくある症状ではありますが、注意を怠ると思わぬ結果になる症状です。お腹の症状には感染症などのように完治後は症状が残らない病気もありますが、過敏性腸症候群や潰瘍性大腸炎などのように長期に渡って症状が出続け病気もあり、早期発見・早期治療が以上に重要です。また腹痛の症状の場合には、胃炎、便秘など内服で治癒するものもありますが、虫垂炎や胆石発作など手術を要する緊急性の疾患もあります。腹痛がひどくならないうちにクリニックを受診し、症状を医師とよく相談をすることをお勧めします。

糖尿病

血糖値はインスリンによって調整されており、食物を摂取することによって上昇しますが、インスリンが正常に働く状態であれば血糖値は下がります。糖尿病は何かしらの原因によりインスリンの分泌量が低下するまたは出ない状態が続き、食物から摂取したブドウ糖が増加し血糖値が高い状態が続いてしまう状態の事を言います。糖尿病は1型糖尿病と2型糖尿病に分かれ、1型糖尿病はインスリンをつくる膵臓の細胞が破壊されることが原因となります。2型糖尿病は、遺伝的な要因の他に食べ過ぎ・飲み過ぎや運動不足、ストレスなどにより膵臓の働きが弱まったり、インスリンの働きを阻害する物質が体内にたまることによって発症します。糖尿病は初期症状はほとんどなく、早期発見は困難です。自覚症状の無い状態で血糖値が高い数値を維持してまうと口の渇き喉の渇き、疲労感、体重減少などの症状が現れます。口の中が渇く、喉が渇く(水分を多く摂取するようになる)、トイレが近くなる、疲れやすくなる、体重が減るといった症状が見られるようになります。さらに悪化して慢性化すると、動脈硬化を促進し細小血管で起きる様々な合併症(糖尿病網膜症、糖尿病腎症、糖尿病神経障害など)や大きな血管で起きる大血管障害(心筋梗塞、狭心症、脳卒中など)を招いてしまいます。

逆流性食道炎

逆流性食道炎とは、胃の中の胃酸が逆流することで起こる食道内の炎症です。胸やけや胃酸が上がってくるという感じがあったら逆流性食道炎の可能性があります。

代表的な症状

  • 胃の不快感 吐き気
  • 呑酸(胃液が口までこみ上げ、すっぱい香りを感じる症状)
  • 起床時の口の中の苦み、満腹感
  • 喉の痛み・声のかれ
  • 胸の痛みによって夜間に目が覚めてしまう

逆流の原因としてはアルコールやたばこ、コーヒー、高脂肪食品の過剰摂取や生活習慣の悪化、精神的もしくは肉体的なストレスなどが代表的な原因と考えられます。逆流性食道炎の診断は、症状と内視鏡(胃カメラ)によって診断し、胃酸を抑える薬、粘膜の知覚過敏を抑える薬の服用で治療を行います。原因となる食物の摂取を控えることや生活習慣改善なども同時に行うことが重要です。

慢性胃炎(ピロリ菌)

ピロリ菌とは
胃の中は強酸性であり通常の菌は胃酸により死滅してしまいます。そのため長年胃の中では生物が生息することができないと考えてられていました。しかし近年、胃の粘膜に生息するヘリコバクター・ピロリ菌(通称ピロリ菌)が発見されました。ピロリ菌は特殊な酵素で身を守るため、胃の中で生息することができ胃の中に長い間感染し続けることによって、慢性胃炎を始めとして様々な病気の原因となります。

便潜血

便潜血検査とは
便中の目に見えない血液成分を検出することにより、大腸がんの存在を類推する検査です。

メリット

  • ・採便なので身体的な負担がなく、気軽に検査が受けられる。
  • ・費用が安い。
  • デメリット

  • ・結果があいまい
  • ・便潜血が陰性であっても大腸癌が否定でない(偽陰性がある)。
  • ・便潜血が陽性であっても大腸癌とは限らない(偽陽性がある)。
  • 便潜血を多くの方に受けてもらうことで、大腸がんの早期発見につながり死亡率が減少することが明らかになっていますので、40歳以上になると労働安全衛生法に基づく勤務先での健診や自治体からの対策型検診の項目で便潜血検査が追加されていると思います。便潜血は簡単な検査ですので、40歳以上になりましたら是非受けるようにしてください。

    ただ残念なのが大腸がん検診において、便潜血は簡便なため万能ではありません。便潜血が陽性だからと言って大腸癌があるわけでもありません。便に血液成分がまざっていることから、大腸がんの存在を推測していますが、それ以外の原因(他の疾患)で大腸粘膜より出血することがほとんどです。また陰性であってもがんが100%否定できるわけではありません。たまたま、提出した部位の便に血液成分が付着していないこともありますし、また採便の方法によっては、正しい検査結果が出ないことがあります。

    結論から言うと、便潜血が陽性だからと言って深刻になることはなく、陰性だからと言って安心できるわけではないのです。結構あいまいな検査です。

    では最初から、大腸の精密検査を受ければよさそうですが、内視鏡検査やレントゲン検査(注腸検査)での大腸の精密検査は大腸の内容物を一度空っぽにする必要があるので、食事制限をし、強力な下剤を飲まなくてはならないので、準備が大変です。時間と費用もかかります。また非常にまれですが精密検査の過程での健康被害もあります。

    費用対効果や安全性の面から、便潜血検査が検診として広く行われており、大腸の精密検査を受けてもらう重要なきっかけとなっています。無症状のうちにがんが見つかることで、切除可能な状態が多く、便潜血を行っていない方に比べて、大腸癌による死亡リスクが低下します。

    便潜血が陽性の方の5%前後に大腸がんがみつかり、大腸ポリープは40%前後にみつかるといわれています。便潜血が陽性の方の、5%(20人に1人)にがんの可能性があります。ほとんどの方はがんではありませんが、5%の数字は決して低いものではありません。便潜血で陽性となった場合はちょっとがっかりしますが、油断せずに、すこし勇気をもって、大腸精密検査を受けるようにしてください。

    当然、おなかの調子の悪いなどの症状がある方や、親族に大腸癌の多い方は、便潜血の結果にとらわれず、直接大腸の精密検査を受けることをお勧めします。

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